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アララト

著者: イラスト:

この世界は、正しくて、優しくて、どこかおかしい。

半世紀前の「大戦」によって国境が消え、巨大企業が国家に代わって人々を統治するようになった未来。
海に浮かぶ矢矧島で暮らす16歳の少年 秋津カイリは、誰もがネットワークと常時接続し、社会への貢献や健康状態までもが数値で評価される世界に、漠然とした息苦しさを感じていた。

「ここは、自分のいるべき場所ではないのかもしれない」

そんな思いから家を飛び出したカイリが出会ったのは、島の外からやってきた謎めいた女性 鹿島アヤネ。知らない店に入り、知らないものを食べ、当たり前だと思っていたことを疑う。自由奔放なアヤネに振り回されながら、カイリは少しずつ、自分が生きてきた世界を別の角度から見ることを覚えていく。

だが、一度抱いてしまった疑問は、もう消すことができない。

なぜ、この島では誰もが「正しく」生きようとするのか。
なぜ、誰もその仕組みに疑問を抱かないのか。
そして――島の外には、いったい何があるのか。

少年が知ることを選んだ時、優しく完璧だった世界は、その本当の姿を現し始める。
少年と謎の女の出会いから始まる、近未来ディストピアSF。
「知ること」と「選ぶこと」を描く、少年の旅立ちの物語。

(作品内イラスト枚数:カラー表紙1枚、モノクロ挿絵4枚)

ISBN 978-4-911665-09-1
発売日 2026年10月20日発売
定価 682円(本体 620円 + 税)